SOREMA -それ、魔!- 62

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SOREMA -それ、魔!- 62

 

 

 

 

 

 

 


リフレイン

 

 

 

 

 

 

 


【ノベルウォー現在の動向】

・渋谷

ジャスティン〇 vs サド●

 


・池袋

莉茉● vs クリスティ●

はるか、村松、TORA合流

 


・上野

東海林・百目鬼〇 vs ユゴー

東海林、百目鬼は単独行動中

美波、描写の書の履術者に

千巣?、上野→池袋→後楽園方面に移動中

 


・新宿(結界前)

麗美・京金

 


・品川(結界・煙)

幸二・三太郎 vs ウルフ

 


・東京(結界前)

一善

 


・表参道→外苑前

虎走 vs アール・カルマ & 魔者数体

 


・皇居周辺

九頭龍坂・岩田 vs 魔者

 


・上空基地

五百旗頭・ひえり

ヒメ、外へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第499話 「泥仕合

 


《魔導結界・雷》

 


ウルフ「ゴボホビビボ!!」

三太郎「幸二!」

幸二「わかってる!!!青のエレメント!!」

するとウルフは素早い動きで幸二の脇腹にパンチを食らわせる!!

 


幸二「ぐはっ...!!!」

 


幸二が横たわると、ウルフは幸二の足を踏みつぶした!!

幸二「!!!」

幸二は、指をウルフに向け、攻撃を放つ!

バァン!バァン!

ウルフには効かない。

 


幸二「...!!」

ウルフは、幸二の足を踏みつぶしながら、右の2本の腕を振りかぶる!!!

 


ゴリッ!ゴリッ...!!

 


ウルフの腕は更に膨張した!

幸二「あれを食らったらやばい...!!」

ウルフ「ゴボホビビボ!!!!」

幸二「...!!!」

 

 

 

三太郎「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

三太郎は、左手で力の入らなくなった右手を支えながら、マヂカラの球を作り出した。

 


幸二「!!!」

 


三太郎「俺の魂の一撃だ!!朱のエレメント!!!超!特大!!イグナイトストライカー!!!!」

 

 

 

三太郎は巨大な赤いオーラをウルフにぶつけた!!!!

 

 

 

ドッカーーーーーーーーーーーン!!!!

 

 

 

 


ウルフ「ゴボホビビボ!!!!!!」

 

 

 

ウルフは、その口から魔導書を吐き出した!!

 


幸二は、落ちた魔導書を拾った。

 


ウルフは地面に倒れ、体が崩壊し始めた。

 


幸二は、三太郎の元へ再び駆け寄った。

 


幸二「三太郎...!お前!」

三太郎「ハァ...きっつ」シュゥゥゥ...

三太郎は煙のでる右腕を幸二の肩に回しながら言った。

 


すると、結界が壊れ、元いた風景が戻った。

 

 

 

三太郎「くそっ...この腕じゃ...さっきみたいにはやれねぇかも...お前の言う通り足でまといかもな」

幸二「...」

三太郎「折角俺だけのエレメントが出来たのに...!」

幸二「いや、まだ希望はある」

三太郎「?」

幸二「東海林さんだ。彼女なら、お前の腕を治せるかもしれない」

三太郎「確かに。でも唯さんだって、他の人助けたりで忙しいんじゃねぇか?」

幸二「だとしても、今のお前は優先的に治す価値がある。より沢山の人を助けるためだ。俺が証明する」

三太郎「...」

幸二「とにかくまずは東海林さんの居場所を確認して、連絡するぞ」

三太郎「...ありがとな」

幸二「犠牲者が出たってのも気になる」

三太郎「...」

幸二「とりあえず行くか」

三太郎「おう」

 


幸二、三太郎コンビ、辛くも勝利──────!

 

 

 

 

 

 

 


第500話 「美醜」

 


《新宿・結界前》

 


麗美とルカは結界に足を進める。

 

 

 

《魔導結界・裂》

 

 

 

新宿を模した結界。

靖国通り跡地には大きな亀裂が入り、建物は倒壊している。

 


麗美「何これ」

ルカ「これも白鶯の趣味ってわけ...?気持ち悪」

 


すると、麗美とルカを大きな揺れが襲う...!!

 


麗美「...!」

ルカ「...!」

麗美地震?」

ルカ「そうみたいね」

麗美「ここにいる魔者の仕業かな」

ルカ「とっとと見つけてしばくわよ」

 


そこへ、セリーヌが現れる。

 


セリーヌ「フッ。ようこそ!大ハズレの結界へ!」

麗美「...?誰?」

ルカ「魔者...?いや、魔導師?」

セリーヌ「私はセリーヌ。ノベルの魔導師よ」

ルカ「人間ってことなら話は早いわ。とっとと殺して次行くわよ」

麗美「いやでも魔導書とらないと」

ルカ「あ...そっか。面倒ね」

セリーヌ「あらあなた達...さっきから何話してるの?聞こえてるわよ?」

麗美「聞こえてんならわざわざ言わなくてもいいだろ」

セリーヌ「チッ。可愛くないわね」

 


そんな会話の最中、ルカがセリーヌの背後に高速で回り込んだ!

 


セリーヌ「...!」

ルカ「遅すぎるわ」

 

 

 

ゴボッ!!!!

 

 

 

ルカは、セリーヌの背中に魔導書ゲッターをつけた手を突っ込んだ!

 


麗美「!」

ルカ「うぉぉぉぉぉ!!」

セリーヌ「ふっ...!」

 


バッ!!!!

 


ルカは、手に魔導書を掴んで引っこ抜いた!

麗美「やった!」

しかし、ルカの手に収まっていたはずの魔導書は、すぐに霧散してしまった!

 


ルカ「何?!」

セリーヌ「背中に触るんじゃないわよ!」

 


ドカッ!!!

 


セリーヌは、ルカを蹴り飛ばす!

 


ルカ「ちっ...(今間違いなく手に取ったわよね...何で?)」

セリーヌ「フッ。残念だったわね」

 


ルカは麗美の隣に並ぶ。

 


麗美「そういえば、アンタにそっくりな魔者が街中で暴れ回ってるけど、なんか関係あるの?」

セリーヌ「あるっていったら?」

麗美「別に。どうせぶっ殺すから関係ないわ」

セリーヌ「殺す?私を?アーハッハッハ」

麗美「は?何?」

ルカ「おかしくでもなった?」

 


セリーヌ「やれるもんならやってみなさいよ。この醜女共が」

麗美「...醜女?」ゴゴゴゴ...!

ルカ「まさか、私達に言ってるんじゃないわよね?」ゴゴゴゴ...!

セリーヌ「フッ。他に誰がいるのよ」

麗美「私はどうみたって可愛いだろうが!」

ルカ「そしてこの子より私の方が美しい」

麗美「は?」

ルカ「どう?これでも私達が醜女?」

 


セリーヌ「わかったわ。なんかアンタ達...物凄くムカつくわ...私をイラつかせる才能があるみたいね...そこまで自分に自信があるなら汚してやるわよ...そのお顔...!」

 

 

 

 

 

 

 


第501話 「女の戦い」

 


赤坂見附

 


虎走 vs アール・カルマ サイド

 


アールとカルマは、セリーヌ本体と契約し、各地に散ったセリーヌの魔者の配置を変えることができる。2人は、次々に魔者を召喚する。

 


虎走は孤軍奮闘中。

 


虎走「チッ...マジでうじゃうじゃうざい!ジャスティンさんとも離れちゃってるし!」

 


ドカーーーン!!ドカーーーン!!

 


アール「揺るぎないこだわり。こちとらハナから百万馬力!」

カルマ「白日の下に晒す、お前を腐らす」

虎走「...(こいつら別に強くはない...私の能力と相性はいい...でも...)」

 


ドカーーーン!!!

 


虎走の攻撃は、アールとカルマの顔面に命中する...!

 


虎走「...(私の攻撃を何度もモロに受けて何であんなにピンピンしてるのよ!)」

アール「これはノーガード戦法。履き違えんな本番と稽古!」

カルマ「上手に韻踏むなぁお前!やっぱアール強イッ!」

虎走「...あーもう!!!」

 


ドカーーーン!!!

 

 

 

《新宿 / 魔導結界・裂》

 


麗美とルカはセリーヌを追い詰める!!

 


ルカは槍の魔具を取り出して、セリーヌに襲いかかる!

 


ヒュン!ヒュン!

 


ルカ「あら、防戦一方みたいだけど、大丈夫?」

セリーヌ「チッ...黙れ!」

ルカは槍に黄のエレメントを纏わせて、セリーヌの左肩に突き刺す!

ルカ「失せろァ!!!」

 


グサッ!!!!

 


セリーヌ「キャァァァァァァ!!!」

麗美サウンドワン!RED-POP!!」

麗美は、セリーヌに赤のエレメントで強化した技を繰り出す!!!

セリーヌ「ギャァァァァァァ!!!」

 


セリーヌはうつ伏せに倒れる。

 


ルカ「アンタ、さっき大ハズレの結界って言ってたけど、大当たりの間違いじゃない?」

麗美「クソ弱いわ」

セリーヌ「...」

麗美は、セリーヌの大きく空いた背中に馬乗りになり、魔導書ゲッターを突っ込んだ。

麗美「あった」

 


バッ!!!!!

 


麗美は、魔導書を取り出したが、またその魔導書は消えてしまった。

麗美「まただ...」

ルカ「ねぇアンタ、なんでこうなるの?」

セリーヌ「チッ...教えるわけないだろーが!バーカ!!」

ルカはセリーヌの顔面を踏む。

 


ルカ「アンタ人間なんだし、痛いわよね?ほら、言いなさいよ」

セリーヌ「ギャァァァァァァ!私になんてことを!!」

ルカはさっき刺したセリーヌの左肩を見る。

ルカ「...?(治ってる?こんなに早く?自分で治癒したの?)」

セリーヌ「!!!」

するとセリーヌは起き上がり、2人を蹴り飛ばした!!

 


セリーヌ「あぁ...痛い...痛い...」

セリーヌの顔から流血する。

 


セリーヌ「アンタ達がどれだけ頑張ろうと、私の事は絶対に倒せない。それだけは言えるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第502話 「セリーヌ

 


《魔導結界・裂》

 


3人の足場に大きな揺れが襲う!

 


麗美「!!!」

ルカ「!!!」

降りかかる瓦礫から2人は身を守る。

 


ルカ「勝てないってどういうことよ」

セリーヌ「何でアンタ達に教えないといけないのよ」

麗美「あんたもしかして、本体じゃない?」

セリーヌ「は?」

ルカ「?」

麗美「アンタみたいなのが街中にいたから、あっちが本体なのかなって」

ルカ「でも、あの魔者に知能があるようには思えないけれど」

麗美「確かに」

 


ルカ「てかアンタ、本当に人間?傷が治るのが随分早いけれど」

セリーヌ「ま、それは教えたところでどうにもならないから教えてやるわ。私は人間よ。でもシェイクスピア様に魔者の様な治癒力を貰ったの」

麗美「ほう」

セリーヌ「人間として生きながらえながら、魔者としての強さを持つ。魔者なんて、気持ち悪くてなりたくもないし。今の私が、生物として最強なのよ...!」

ルカ「魔者が嫌なら人間のままでいたら良かったじゃない。そんなに長生きしたい?」

セリーヌ「長生き...そういう問題じゃあないのよ」

ルカ「?」

 


セリーヌ「私は、誰よりも美しくありたいの」

ルカ「?」

セリーヌ「確かに私は、力を貰ったわ。もう傷がつくことは無い。でもこの、顔の大火傷だけは、一生消えないのよ...!」

麗美「?」

セリーヌ「この傷は子どもの頃に出来たもの。私はこれが原因で虐めを受けた。その影響は家庭にも及んだわ。でも両親は私を捨てた。守ってくれなかった。私は全身を整形して、この歌舞伎町で生きると決めた」

ルカ「...」

セリーヌ「でもこの傷がある事で!誰も私を本気で愛してくれなかった...!私は絶望した」

麗美「...」

 


セリーヌ「だから、私は人間を全て消し去って、この世で1番美しい女になるって決めたのよ!」

ルカ「...」

セリーヌ「人間は醜い...でも私は違う...!私はアンタ達みたいな醜女が大嫌いなのよ...!!!」

麗美「!」

セリーヌ「どうせ昔から愛情を注がれて生きて来たんでしょう?周りから大切にされて生きてきたんでしょ?そういう奴が振り翳す正論が大嫌いなのよ!!!私は全部ぶっ壊すって決めたの。私こそが、美しい存在だと証明する為に!!!」

 


麗美「...」

ルカ「...」

 


セリーヌ「今私の美しい分身達が、この街のありとらゆる汚い物を破壊しているわ...!東京が堕ちたら次は日本。次は世界...!全て魔導書を手に入れたら、この星は私達の物になる...!」

 


麗美「...」

ルカ「...」

 


セリーヌ「私は絶対に死なない...!分身が一体でも残っていれば、私は命をストックし続けられる...!そしてこの戦いでアンタ達を滅ぼしたら、正真正銘、不死の体をシェイクスピア様に頂ける...!私こそが、美の化身となるの...!」

 


麗美「なるほど」

ルカ「要は」

麗美「分身ごと全部やっつければいいってわけね」

セリーヌ「ギクッ!」

ルカ「ってことは何?アンタもう2回死んでるって訳?」

セリーヌ「ギクッ!」

麗美「え、どういうこと?」

ルカ「魔導書を2回取り出したじゃない?あれでどっかの分身が2体死んだってことじゃないかしら?」

セリーヌ「ギクッギクッ!ま、まさか...そ、そんなわけ」

麗美「あれぇ?嘘つくの下手ぁ?」

ルカ「そんなんじゃ、顔面以前に歌舞伎町で生きるなんて無理よ」

セリーヌ「カッチーン!何も分かってないクソガキが!ぶっ殺してやる!」

麗美「クソガキだ?こっち(ルカ)なんかもうアラサーだぞ?」

ルカ「は?!アンタはマジな方のクソガキなんだから黙っとけし!」

麗美「おばさん!行くよ!」

ルカ「黙れ大人の味も知らんガキが」

麗美「!!!!むっかつく!」

セリーヌ「(醜すぎるだろ)」

 

 

 

 

 

 

 


第503話 「残り物」

 


赤坂見附

 


虎走孤軍奮闘中

 


アール「お前に浮べてるぜ薄ら笑い。誰一人俺ら倒す器じゃないんだよ」

カルマ「気づいてるかお前、今世紀最大のピンチよ」

虎走「...(ん?あの2人は相変わず死なないけど、魔者の召喚は減ってる?限界あるのかな?)」

アール「(セリーヌ様のマヂカラが枯渇中?)」

カルマ「(やばい...追い詰められてる?え?)」

 


アールとカルマは、白鶯による不死身化の実験体である。未完成であるが、不死の能力を他人に譲渡する実験の実験体である。その為、普通の人間なら死に値する攻撃を受けても死なない。

 


するとそこへ、眩い光が通りかかる!!

 


虎走「...!!何?!」

 


千巣?「おう。葉月か」

光に包まれた千巣?が現れた。

虎走「!?!?!!先輩?!?!?!」

千巣?「おう。どう言う状況?」

アール「誰やねん」

カルマ「上手に韻踏むなぁアイツ」

 


虎走「あがががが。どういう状況って、こっちが聞きたいんですけど」

千巣?「葉月、悪いが時間が無い。俺は何をすればいい?」

虎走「...じゃあ!魔者を斬れるだけ斬って!あとあの魔導師2人、死なないの!だから何とかして!」

千巣?「ほう」

 


千巣?はアールとカルマを見る。

アール「ギクッ!」

カルマ「ブルッ!」

 


千巣?「了解」

 


アール「...!まかすとこまかす!!カルマ!!」

カルマ「セリーヌ様が僕だけに秘密で教えてくれた呪文...!」

 


カルマは印を結ぶと、頭上に大きな魔法陣が出来る。そこから数百体ものセリーヌの魔者が現れる!!

 


アール「誰やか知らんけど大丈夫しっかりもてなすぜ。教えるバトルの厳しさボケナスめ」

カルマ「全ての魔者をここにかき集めた。マヂカラのウェイトに差がありすぎる」

魔者達「ギュリァヤァァァ!!!」

 


千巣?と虎走は、魔者達に囲まれる。

千巣?「いけるか?葉月」

虎走「はい...!(私だって...私たちだって...!)」

 

 

 

──ただ、生き残っただけじゃない。

 


小町も、静ちゃんも。私だって、強くなる為に沢山特訓したんだ!

天国へ行っちゃった仲間の分まで、私達が強くならないとって...!!!

 


こんな所で...負けてられない...!!!

私に出来ることをしないと...!!!

 

 

 

千巣?「こいつらは任せた...!」

虎走「...!はい!」

 

 

 

ビュンッ!!!!!!

 


千巣?は、数百体の魔者に見向きもせず、アールとカルマの方へと瞬間移動した!

 


アール「!!」

カルマ「!!」

 

 

 

虎走「2、300体って所かしら上等よ...!」

魔者達「...!!!!」

 


虎走「奥義!!!爆裂ノ特!!!スターマイン!!!!!」

 


ドカドカドカドカドカドカドカーーーン!!!!!

 


虎走の周りに終わらない爆発が連続で起爆する!!

魔者達は巻き込まれて続々と消滅して行く!!!!

魔者「ギュリァヤァァァ!!!」

 

 

 

アール「なんや、その目付き」

カルマ「ゴリゴリくんなこのロン毛が」

千巣?「!!!!」

 

 

 

ズ          バ          ッ          !!!!

 

 

 

千巣?は、アールとカルマの首を一撃で撥ね飛ばした!

そして、千巣?は浮いた2つの生首を持ち上げる。

 


アール「...どうあがいてもしゃあない」

カルマ「ダメだ...こいつ...強イッ!」

 


千巣?「眠れ...!”虚”...!!」

 


千巣?は四十六眼?の能力で、アールとカルマを永眠させた!!

 

 

 

魔者「ギュリァヤァァァ!!!」

 


すると、爆発に巻き込まれていた魔者の内の数体が、北西に向かって超高速で移動し始めた!

 


魔者「ギュリァヤァァァ!!!」

魔者は、街を切り裂きながら、進む。

虎走「ぎゃっ!数匹逃がしちゃった...!」

千巣?「いや、よくやった。俺はアイツらを追う。お前は誰かと合流しろ」

虎走「...先輩?」

千巣?「後は頼んだぞ」ポンッ

千巣?は虎走の頭に手を乗せた。

 

 

 

ビュン!!!!!!

 

 

 

 


千巣?は消えた。

 


虎走「...なんだったんだろう...夢でも見てたのかな?」

 

 

 

 

 

 

 


第504話 「差し込んだ光」

 


《上空基地》

 


ひえり「...!!」

五百旗頭「?」

ひえり「街のマヂカラ反応がほぼ赤坂見附に集まって消えました!」

五百旗頭「...?!どういう事かしら」

ひえり「分からないですけど、葉月さんは無事っぽいので連絡してみます!」

五百旗頭「私が連絡するわ!」

 

 

 

ひえり「...?!ん?!」

五百旗頭「?!」

ひえり「皇居の近く...これって...」

ひえりは、皇居の近くに禍々しく得体の知れないマヂカラ反応を確認。

 


五百旗頭「...どうしたの?」

ひえり「......まさか!!!」

 

 

 

《魔導結界・裂》

 


麗美とルカは何度もセリーヌを殺す。

 


ルカ「どうせ死なないんだったらわざわざ魔導書抜かなくてもいいのよね?」

麗美「いつ最後の一機になるか分からないし、一応ゲッターで抜いた方がいいかも」

ルカ「チッ。面倒臭いわね!」

 


2人は、セリーヌをコテンパンにしていた。

 


ルカ「ハァ...ハァ...答えなさいよ。アンタ、あと何機なの?」

麗美「まだ余裕ある?そしたら普通に殺すけど」

 


すると、セリーヌの顔が青ざめる。

 


ルカ「...!」

麗美「...!」

 


ルカ「もしかして、もう相当削られてる?」

麗美「え、そうなの?」

セリーヌ「...まさか!まだ数千体は...残ってるわ!!それに、まだ分身を増やすことだって出来るんだから...!」

ルカ「じゃあやってみなさいよ」

麗美「そんな力残ってるならね」

セリーヌ「...!!」

麗美「無理なんだ」

セリーヌ「ち、違うわよ!ほら、今頃どこかで私の魔者が大量発生してるわ...!」

 


ガリガリガリガリ!!!!

 


その時、結界の壁を何者かが破壊した!

セリーヌ「!!」

麗美「?」

ルカ「?」

 

 

 

魔者「ギュリァヤァァァ!!!!」

 


なんと、赤坂見附からやってきた数体の魔者である!!

 


これは、鏡像の書の、長時間分身を自律させておくことの副作用である。

分身には一定時間を過ぎると、本体に帰属したがる、帰属本能がある。アールとカルマはその本能を制御する旗振り役であった。しかし、2人が同時に葬られた為、分身の帰属本能が暴走し、セリーヌの結界内にまでやってきてしまったのだ。

 


セリーヌ「!!(私の魔者のストックは私含めてあと5体...!つまり、ここにいるので、全部!!)」

 


麗美「何こいつら」

ルカ「なんか増えちゃったけど、強くはなさそうね」

 


バリィィィィィン!!!!

 


するとそこへ、千巣?が現れる!

麗美「!?!!?」

ルカ「?!?!?!」

 

 

 

まさかの再会──────?!

 

 

 

 

 

 

 


第505話 「リフレイン」

 


《魔導結界・裂》

 


セリーヌ「な、何なのよ...!次から次に!(落ち着け、数では有利なはず。少し逃げ回って、マヂカラを回復させてまたストックを増やせば...!)」

 


魔者「ギュリァヤァァァ!!!!」

 


千巣?「麗美!京金!これで全部だ!こいつらを倒せば終わりだ!」

 


麗美「!!」

ルカ「!!」

 


千巣は、4体の雑魚魔者を滅ぼさんと、剣を握る...!

ルカは斧を握る!

 


千巣「千紫万紅流...!月光狩り!!!」

ルカ「くたばりやがれ!!」

 

 

 

ズバッ!!!!!!

 

 

 

魔者「ギュリァヤァァァ!!!!!」

魔者4体は消え失せた!

 


セリーヌ「きぃぃ!」

 


ルカ「今よ!」

麗美「...!!」

 


麗美セリーヌの胸元に魔導書ゲッターを突っ込む!

 


麗美「おしまいよ」

セリーヌ「嫌だ...!嫌だ!嫌だ!!私は!!この世で誰よりも!!!美しくなるん...!」

 


ガバッ!!

 


セリーヌ「だ......」

 


麗美は、魔導書を引っこ抜いた。

魔導書は麗美の手をすっぽ抜け、ルカへと渡る。

 


セリーヌの体は崩れ落ちていく。

 


セリーヌ「そんな...私が...私......」ボロッ

 

 

 

ルカ「...終わったわね」

麗美「...」

ルカ「不幸との付き合い方なんて、きっと誰にも分からない」

麗美「...」

ルカ「自分で折り合いを付けるしかないのよ、どうしても」

麗美「...」

ルカ「ていうか、人間なのに、消えちゃうのね。魔者と人間の区別ももうないってか...」

 


そして麗美とルカは、光の方を見る。

 


ルカ「...」

麗美「ねぇ...万くん...?万くんなの...?」

 


千巣?は光を更に増していく。

 

 

 

ルカ「...(あれは本物の”あの人”じゃない...何かの幻ね。分かるわよ。当然でしょ。本当に、魔法ってものは、趣味が悪いわ...)」

 

 


麗美「...!」

千巣?は麗美に優しく微笑んだ。

 


麗美は、光に向かって走る。

 

 

 

麗美「...!...!」

 

 

 

パッ!!!!!!

 

 

 

麗美が光に抱きついた途端、光は消えてしまった。

結界は壊れ、元の風景に戻った。

 


麗美は膝をついた。

 

 

 

ルカは、麗美に声をかける。

 


ルカ「まだ終わってないわ。立ちなさい」

麗美「...」

ルカ「死んだ人は戻らないの。あなたも分かってるでしょ」

麗美「...」

ルカ「ほら、早く」

ルカは、麗美に手を差し伸べる。

麗美「...」

麗美はルカの手を握り、立ち上がる。

 


ルカ「よしと、次はどこへ行けばいいのかしら」

 

 

 

そこへ、ひえりから連絡が入る。

 


ルカ「ひえりちゃん?」

『ひえり:ルカさん!!!大変です!!!』

ルカ「...!!」

麗美「?」