SOREMA -それ、魔!- 56

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SOREMA -それ、魔!- 56

 


「ノベルウォー」

 

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第457話 「渋谷、墜つ」

 

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《渋谷 / MODI前》

 


ジャスティンは、ガスマスクの魔者・サドを前にして、動きを止める。

 


サド「魔者狩りの魔法使い...1人か?」

ジャ「お前.........お前だよな...?」

サド「?俺の質問に答え、」

 


ガ    ン    !!!!!

 


ジャスティンは、サドの顔面に思い切り蹴りを入れる!サドは腕でそれを受け止める!!

 


ジャ「やっと見つけた...俺の......”朱里”の仇!!!」

サド「...?!」

 


バッ!!!!!

 


ジャスティンとサドは距離をとる。そして、ジャスティンは脚の埃を払って口を開く。

 


ジャ「1人だよ」

サド「そうか」

ジャ「お前は俺1人で殺らなきゃな」

サド「?」

ジャ「お前は、俺が1人で、ここで片付ける...!その使命が、俺にはある」

サド「...成程。その覚悟、俺が受け止めよう」

ジャ「...」

 

 

 

サド「魔導結界展開...!!!!!!」

 

 

 

ジャ「...!」

 


サドはジャスティンを結界に閉じ込めた!!!

 

 

 

《魔導結界・炎》

 


サドの魔導結界は《炎》。燃え盛る渋谷の街を模した結界である。

 


ジャ「...悪趣味な結界だな」

サド「ボスの趣味だ。俺の趣味ではない」

ジャ「お前を殺せば、元の世界に戻るんだよな」

サド「左様。だが早く行ってやらないと、1万を超える我々の兵士が街をどうしているか...果たして先程と同じ光景が広がっているかな?」

ジャ「...(1万...さっきの雑魚魔者か...まずいな)」

サド「それに、結界は今俺たちがいるここ1つではない」

ジャ「...」

 


サド「これはゲームだ...東京に存在する6つの結界をお前達が破壊出来たら最初のステージは終了...我々のボス、シェイクスピア様の元へ行くといい」

 


ジャ「シェイクスピア...白鶯のことだな」

サド「そうこうしているうちに、街は我々の手によって姿を変えているだろうが、お前達は、この東京を、日本を、世界を守ることが出来るかな...?」

ジャ「守ってみせるさ...守れないと...意味がねぇ!」

 

 

 

《東京各地 / Twitterの反応》

 


・おいおい、渋谷ヤバいぞ?めっちゃビルが倒れてる。地震か?

・今東京駅近くでも事故があったみたい、、怖いな、、

・本当に突風か?戦争でも始まったんじゃないか?

・メディアはだんまりかよ

・宇宙人に攻められてるとか?まさかな

・普通に地盤沈下だろ。だとしてもヤバいが

・東京は危険だ。即刻首都圏から離れる様に。

新宿駅もパニクってるヤバい。電車止まってる。

・平和ボケしてる日本人よ、目を覚ませ、これは戦争だ。

・この世の終わりみたい...死にたくないよ...

 

 

 

《上空基地》

マヂカラの反応は、万を超える数を記録しており、基地はパニックに陥っていた。

ひえり「どうしよう...反応が多すぎて、どこからやればいいか...」

ひえりは頭を抱えて焦り出す。

五百旗頭「...!(これが、白鶯君達の作戦...まさかここまで大規模とは...)」

 


ヒメ「ひえりちゃん、まずは落ち着こう。レベルが高くて危険性が高い反応がある場所からあぶりだしていこう。後は人が多いところ。今善能寺さんが自衛隊にも協力要請を出してくれたから。それに※サムワットもいる。まずは、レベルの高い反応が出てる所はどこ?教えてくれる...?」

※51巻参照

ヒメは、頭を冷やして、ひえりの肩を支える。

ひえり「はい...あの...まずは渋谷駅...近くにジャスティンさんがいます」

ヒメ「ジャスティンさん、連絡がつかない。でも渋谷は割と早い段階から被害が出てたから、割と人々の避難は進んでるはず...他は?」

 

 

 

 

 

 

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第458話 「6つの結界」

 

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《上空基地》

 


ひえり「はい。ざっとですけど、上野、東京、品川、新宿、池袋の各地点で、渋谷と同じくらいの反応が見えます...」

五百旗頭「どこも人が多い場所ね」

ひえり「強い魔者の気配と...何か独特な気配がします...」

ヒメ「独特な気配?」

ひえり「人とか魔者の気配とは別に、その空間から出てるマヂカラと言いますか...」

 


ひえりは、池袋のマヂカラ反応を、目を凝らして見る。

 


ひえり「ん?球体?」

ヒメ「?」

五百旗頭「?」

ひえり「何か、マヂカラで出来た大きな球体の様なものがあります!上野にも、東京にも、渋谷にも!」

ヒメ「球体...?」

五百旗頭「それ、結界じゃないかしら、ノベルの」

ヒメ「結界?」

五百旗頭「千巣君が戦ってた際に、ジャスティン君達が見たって言ってたわ。小さな球体だったけど。きっとその中に人が入れるんだわ。マヂカラを持った人だけなのか、わからないけれど」

ヒメ「なるほど...」

ひえり「あ!!今、池袋の球体に莉茉さんとはるかさんがはいって行きました!」

ヒメ「!」

五百旗頭「!」

 

 

 

《池袋 / 魔導結界・煙》

 


莉茉とはるかは、結界の中に入る。

 


莉茉「ゴホッゴホッ。何よここ...変なガスが蔓延してる...?」

はるか「サンシャイン通り...こんなボロボロになっちまって...どんな空間だよ、これ」

 


この結界では、池袋の街並みを模した空間に、謎のガスが蔓延している。、

 


莉茉「何も無いのかしら...人もいないし」

はるか「無駄足だったな...早く出ようぜ」

 


???「あら、逃がさないわよ〜?」

 


莉茉「!」

はるか「!」

 


バッ!!!

 


莉茉とはるかの目の前に、魔者が現れる...!

 


クリスティ「あら、可愛い女の子2人〜?♥」

はるか「げっ。こいつ、何だ?」

莉茉「魔者よ...!」

クリスティ「アタシの結界を選んでくれたのね、ありがとう♥」

莉茉「結界...?」

はるか「お前、ノベルか?何を企んでる?」

クリスティ「ご名答。私はノベルのクリスティ。よろしくね。そしてここは私の結界」

莉茉「...」

はるか「...」

 


クリスティ「私たちノベルは、ボスの意向でこの東京を、世界を貰うことになったの。そして、その力を誇示する為にあなた達には今日で滅んでもらうわ〜?」

はるか「はっ?何言ってるか分からんな」

莉茉「何をするつもり?」

クリスティ「そんな怖い顔で睨んでも、幸せは逃げていくだけよぉ〜?ほら、ルール説明をしてあげるから、リラックスリラックス」

はるか「...」

莉茉「...」

 


クリスティ「シェイクスピア様も粋な男よねぇ。力づくであなた達を襲撃しても良かったのに。これはあなた達に与えられたチャンスなの」

はるか「は?」

クリスティ「この結界は、私を倒さないと自力では出れない。そして、私が生きている限りより大きく膨張する。出入りの可否は私の意思で決められる。今は誰でも出入り出来る状況よ」

莉茉「...」

 


クリスティ「そして結界は他にも5つある。この結界は日を追う事に徐々に大きくなり、街を飲み込んで行く。全ての結界が最大まで大きくなると、東京を飲み込み、全ての結界が重なる。あなた達が管理してる魔導書は全て引き寄せられ、ボスの手に渡る。ふふふ。これが私達ノベルの勝ちパターンよ」

 


はるか「させるかよ、そんなこと...!」

莉茉「絶対にさせない...!」

 


クリスティ「いい目ね。私も人間の頃はそんな感じだったわぁ〜。じゃあ始めましょうか。この世界の未来を賭けた、殺し合いを...!!!」

 

 

 

 

 

 

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第459話 「通信」

 

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《上空基地》

 


ひえりらは、莉茉らに連絡を取ろうと試みる。

 


ヒメ「ダメね...結界の中は通信が遮断されているのかしら」

五百旗頭「厄介ね...」

 

 

 

《池袋 / 結界》

 


クリスティは、腕組みをして考える。

 


クリスティ「うーん。でもぉ、やっぱりぃ、私、サシじゃないとフェアじゃないとおもうのぉ」

はるか「はっ。魔者が何戯言カマしてんだよ」

莉茉「...」

クリスティ「うぇーーん!なんでそんなこと言うのぉぉ!!悲しいわァ私!!ぴえん」

はるか「...(なんなんだコイツ...)」

莉茉「...(気持ち悪...)」

 


クリスティ「なので、いいこと考えたわ☆」

はるか「は?」

莉茉「え?」

 


クリスティ「ばん」

 


バンッ!!!!!!

はるか「!!!」

 


クリスティは、手で銃の形を作り、はるかを結界の外へ弾き飛ばした!!!

 


莉茉「はるか!!!!!」

クリスティ「安心しなさいよぉ。あの子は無事よ。もう入って来れないと思うけどネ」

莉茉「...魔者の言うことなんて、信用ならないわ...!」

クリスティ「なら私を倒して確認してくればぁ?可愛い魔法使いちゃん♥」

莉茉「...!」

クリスティ「この結界の境界は、私の意思1つで開閉出来る。さっきまでは誰でもウェルカムだったけど、もう今はちがうのよ。だから2人で楽しみましょ♥」

莉茉「...なら、さっさとお終いにしましょう...!」

 

 

 

《池袋 / 結界外》

 


はるかは、結界から弾き飛ばされた。

 


はるか「...?!戻ってきた?!」

 


はるかは目の前の、先刻より肥大化した結界を見る。

 


はるか「...!!莉茉っち?!莉茉っち!!!」

 


ガン!!ガン!!

 


はるかは結界の壁を殴り続ける!

 


そこへ、セリーヌ型の雑魚魔者が現れ、はるかを襲う!

 


はるか「!!(なんだコイツ!!)」

はるかは、攻撃を避ける!

そして、辺りを見回し、同じ形の魔者を数体確認した!

はるか「こいつらもノベルか...邪魔だな...!!」

 

 

 

《結界内》

 


クリスティ「あの子...外から凄い抵抗してるみたいだけド?」

莉茉「はるか!生きてる...!」

クリスティ「全く、諦めの悪い子ねぇ。多分無理よ、外から壊すのは」

莉茉「...」

 

 

 

《上空基地》

 


はるかが結界から出てきたことを、ひえりらは確認。即、連絡を取る。

 


ヒメ「はるかちゃん!!!」

 


はるか「おう!ヒメ!」

 


ヒメ「今どういう状況?!」

 


はるか「聞いてくれ!!!やべえ事になってる!!!魔裁組全員に繋いでくれ!!!!」

 

 

 

 

 

 

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第460話 「巡り巡る其の力」

 

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上野駅広小路口 / 昭和通り上歩道橋》

 


東海林「これが...結界...?」

 


東海林は、大きな球体を目の前に立ちすくむ。

 


百目鬼「おーい!!!」

 


東海林の元へ百目鬼がやってくる。

東海林「あ!どめきん!!」

百目鬼は息を切らし、東海林に話しかける。

 


百目鬼「聞いたか?さっきの武智のメッセージ」

東海林「うん、、難しくてよく分からなかったけど、、」

百目鬼「要するに、今東京がノベルの人質に取られてる。目の前のコレが、武智が言ってた結界の1つだ」

東海林「なるほど、、」

百目鬼「俺がノベルに居た時の結界とは仕組みが変わってる。肥大化するなんて仕組みはなかった。ただ、これを壊さないといけねえってことは確かだ。それに、入ったら基本的に外には出れねぇ」

東海林「うん、、」

 


百目鬼「俺は基地の奴らから上野に向かうように言われてここに来た(こっちにはまだ雑魚魔者は来てないな...早く結界ぶっ壊して他の地区に加担しないとな...)」

東海林「そっか、ありがとう」

 


百目鬼「こん中に、ノベルの魔者か魔導師がいる。準備はいいか?」

東海林「どめきん、、なんか、凄い頼もしいね」

百目鬼「?」

東海林「正直私、ちょっと怖かったの。でもどめきんがきてくれて、少し安心した」

百目鬼「...」

 


東海林「行こう...!」

百目鬼「...あぁ!」

 


東海林と百目鬼は、結界に足を踏み入れる。

 

 

 

《魔導結界 ・ 霧》

 


結界の中は霧がかかった夜の上野。

 


百目鬼「...(上野の街並み...前までの結界と本格的に違うな...より悪趣味だぜ)」

東海林「夜になった...?」

 


???「ウップ...やっと来たか...魔者狩り...」

 


オブジェの上に、ユゴーが現れた。ユゴーは酒を飲んでいる。

 


百目鬼「お前だな、この結界の主は」

ユゴー「ん?話がはえぇな。どこまで知ってるぅ?」

百目鬼「さぁな。早く降りてこいよ。酔いどれ野郎」

東海林「...!」

 


ユゴーは、地面に降り立つ。

 


ユゴー「ウップ。折角の夜なんだ...少しくらい飲んで行かねぇか...?」

百目鬼「お前らを滅ぼしたらとことん飲んでやるよ...!」

東海林「...(久しぶりの魔者退治...私に出来るかな...いや、やるんだ!)」

 


ユゴー「まぁ、いっか、ウップ...いっちょやってやるかァ?」

 


ユゴーは、背中から'大'き'な'筆を取り出した...!!

 


東海林「...!!!!!」

 

 

 

 

 

 

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第461話 「アールとカルマ」

 

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《表参道 / 神宮前交差点(ラフォーレ前)》

 


虎走「...!!」

 


虎走は、表参道にて雑魚魔者と交戦中。

 


虎走「...!(何よこの魔者...?!倒しても倒しても湧き出て来る!!キリがない...!!)」

魔者は次々と虎走を襲う!!

虎走「爆裂ノ三 花雷!!!」

 


ドッカーーーーーーン!!!!

 


虎走「...!(くそっ!どうしても私の技だと一般の人達を巻き込みかねない...でもセーブしてたら魔者を倒せない!早く倒して渋谷のジャスティンさんと合流したいのに...!!)」

 


孤軍奮闘する虎走を、ラフォーレの上から2人の男が見下ろす。

 


アール(偽名)。ノベルの魔導師。長い髭とロン毛。コードネームは無し。

アール「ふっ...雑魚が」

カルマ(偽名)。ノベルの魔導師。オールバックにサングラス。コードネームは同じく無し。

カルマ「いや...あいつ...弱いッ!」

 


アール「ちょっといっちょやるか」

カルマ「おう」

 


アールは、リボルバーを虎走目掛けて構える。

 


アール「本気でやってくれねぇとあんちゃん...死角からボンッ!!!!」

 

 

 

ドッカーーーーーーン!!!!

 


虎走「!!!!」

虎走は、咄嗟の”守護”で、攻撃から身を守る。そして、ラフォーレの上を見る。

虎走「アイツら...何?」

 


アール「グレネードランチャー...みてぇなもんだ」

カルマ「強いッ...!アール強いッ!」

 


虎走は2人に声をかける。

 


虎走「アンタらもノベル?見下ろされるの嫌なのよね。降りてきなさいよ?」

アール「なんか言ってるなァ。カルマ」

カルマ「本物の魔導師は、戦う場所を選ばない」

虎走「は?」

アール「上から目線。梅田レペゼンの俺がやってきたぜ」

虎走「は?」

カルマ「フーアーユー?お前俺とは分が悪すぎる」

虎走「さっきからなんなの?アンタら」

 


バッ!!!

 


2人は、虎走の目の前に降りてきた。

 


アール「魔者誘導。セリーヌ様の私番犬!」

カルマ「女の魔法使いに辞め時をレクチャー。どけ、カルマとアールのお通りだ!」

 


アールとカルマ。ノベルに雇われた魔導師。コードネームこそ無いが、かなりの実力者。セリーヌの魔者を先導する役割。

 


アール「運!」

 


アールは、魔法陣を展開し、そこから何体ものセリーヌの魔者を召喚した!

 


虎走「...!(なるほど...この魔者を扇動してるのはこいつらだったわけね...どおりで倒しても倒しても出てきたわけだ)」

アール「用意しろ救急車に担架、魔法使い、また負けに来たんか?」

虎走「...(うざい!)爆裂ノニ!牡丹!!」

 


ドッカーーーーーーン!!!!!

 


虎走「まず1人...」

 


すると、煙の中に、2人の影が見える。

 


虎走「ちっ...」

カルマが、アールを”守護”で守った!

 


カルマ「アール倒す前に越えなきゃいけない壁、俺じゃね?」

 

 

 

 

 

 

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第462話 「上野へ」

 

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《上空基地》

 


ひえり、ヒメ、五百旗頭は、マヂカラの観測とメンバーへの指示出しを継続する。

 


ヒメ「マヂカラの反応はどうなってる?」

ひえり「結界のある6地点の近くに集中し始めてますね」

五百旗頭「なるほど。さっき虎走さんから、魔者達を扇動する魔導師が、結界の主とは別にいるって情報が入ったわ」

ヒメ「そっちも警戒が必要ですね...」

ひえり「今それぞれの結界に、近くでパトロール中の2人ずつのメンバーに向かってもらいました」

五百旗頭「とはいえ、結界外の魔者の被害も考えないと。かなりまずい状況ね...」

ヒメ「私、少し行ってくる」

ひえり「ヒメさん...?」

ヒメ「結界の魔者じゃなければ、足止めくらいは出来るはず...!」

ひえり「でも危なくないですか...?」

ヒメ「でもやるしかない。ここは2人にお任せしてもいいですか?」

五百旗頭「私たちは大丈夫だけれど...」

ヒメ「2人はここで、継続して警戒と指示をお願いします。私は行ってきます!」

 


ヒメは着替えて、外へ出ようとした。

 


ひえり「ヒメさん!」

ヒメ「...?」

 


ひえり「やばくなったら、逃げてくださいね」

 


ヒメ「...わかった!」

 


ヒメは外へ出た。

 

 

 

北千住駅付近》

 


美波は、上野へ急いで向かう。

 


美波「...!(ハァ...ハァ...私だけ東京から遠い...!早く合流しないと!皆大丈夫かな...?)」

 


そこへひえりから連絡が来る。

 


美波「ひえりちゃん!」

 


ひえり「美波さん!お願いがあります!」

 


美波「?」

 


ひえり「美波さんは、結界には入らずに、魔者の駆除をお願いします!結界に入ったメンバーが負傷していた場合、そのサポートに回って欲しいので!」

 


美波「わかった!」

 


ひえり「九頭龍坂さんと岩田さんと村松さんが結界の外の場所の駆除をしてます!同じように美波さんもお願いします!」

 


美波「了解!どこへ行けばいい?」

 


ひえり「1番近いのは上野ですね!結界が出来てから、魔者が増え始めてます!」

 


美波「わかった!」

 


通信が切れた。

 


美波「...(上野!早く上野に行かないと!)」

 

 

 

 

 

 

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第463話 「ノベルウォー」

 

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《新宿・靖国通り(歌舞伎町、ドンキ前)》

 


麗美は魔者を倒しながら結界に近づく。

 


麗美「...!(早く結界に近づきたいけど、魔者を倒しきらないと心配!)」

 


麗美は魔者に攻撃を仕掛ける!

麗美「雑魚がウザいのよ!サウンドアルファ DISCORD!!!」

 


ジリジリジリィィ...!!!

 


魔者の動きが鈍る!

 


麗美「(魔者は残り3体...!魔者を一点に集めて一掃する...!これなら行ける!!!)」

 


その時!!!

 


ズバッ!!!!

 


ズバッ!!!!

 


ズバッ!!!!

 

 

 

散り散りになっていた魔者3体の首が一瞬で吹き飛んだ!!!

 

 

 

麗美「!!!!」

 


京金「ハァ...なんでこんな所に魔者が出んのよ...」ドン!

 


3体の魔者を倒したのは鎌を持った京金だった。

 


スタッ...

 


京金「あら」

麗美「...」

京金「あくえりちゃんに言われて来たけど、何してんの?」

麗美「魔者倒してましたけど」

京金「まさか、今の魔者に手こずってたのかしら?私が瞬殺しちゃって悪かったわね」

麗美「ムカッ」

京金は余裕の笑みを浮かべる。

京金「ほら、結界が大きくなってるわ。早く潰すわよ」

麗美「わかってるわよ」

京金「まさか、怖気付いて私が来るの待ってたのかしら?可愛いわねぇ」

麗美「んなわけあるか、とっとと終わらせてやる!」

 


麗美と京金は結界に足を踏み入れる!

 

 

 

《品川駅高輪口・バスターミナル》

 


幸二は1人、結界の前に立つ。

 


幸二「...(周りにうろちょろしてた魔者4体は倒した。結界に入っても大丈夫か...?)」

 


幸二が考え込んでいると、もう1体の雑魚魔者が幸二を襲う!

 


魔者「ギャァァァァァ!!!!」

幸二「...」

 


幸二は、無言で竜巻を右手から魔者に放つ!!

 


ビュゥゥゥンン!!!!!

 


魔者「ギャァァァァァ!!!」

魔者は断末魔をあげて滅んだ。

 


幸二「...(もう1体いたのか...またここに魔者が増えたら品川(ここ)はどうなる?人々は殆ど逃げてもう危険は少ないとはいえ...いや、違うな。それもこれも全部言い訳だ...俺が結界(こいつ)に突っ込めないのは...!)」

 


幸二は結界に視線を向ける。そこへ、

 


三太郎「怖いのか?」

幸二「...!」

 


三太郎が突然現れ、幸二の肩を組む。

幸二は驚きのあまり、目を丸くした。

 


幸二「...三太郎!お前!」

三太郎「あくえりに言われて来てやったぜ」

幸二「...そうか」

三太郎「おいおい、ビビってんのか?早く入ろうぜ?」

幸二「...」

三太郎「大丈夫、今回は俺もビビってる」

幸二「...!」

 


三太郎「今東京では、大勢の人が傷ついて、どこもかしこもヤバい状況になってる。見てられねぇよ」

幸二「...」

三太郎「俺達の肩に、東京のこれからがかかってるんだ...ビビらねえ方がおかしい」

幸二「...」

三太郎「でも、俺とお前なら大丈夫だろ」

幸二「...!」

三太郎「他の結界でも、皆もう多分戦ってる。この中で待ってるノベルのクソ野郎の鼻っ柱折ってやろうぜ!」

幸二「...そうだな」

 


三太郎「これが最後の戦いになる。多分な。ほら、行くぞ!」

三太郎は腕まくりをして、幸二に背中を見せた。

幸二「...偉そうに!(ありがとう...三太郎、お前のおかげで目が覚めた。俺たちの使命を果たそう!)」

幸二は三太郎を追って、結界の中へ入る!