SOREMA -それ、魔!- 22
SOREMA -それ、魔!- 22
「女王の目覚め」
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第187話 「うるせえ」
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《城壁付近》
一善は、城壁付近をつのキングとともに飛ぶ。
一善「(皆に連絡だ…!)皆!ロボットは何とかなりそうだけど、皆の状況が知りたい!」
『莉茉 : 今城壁向かって右側、リングみたいな所に来てる!体術使いで速い!苦戦してる!』
『はるか : 私も右!変な森に入っちゃった!抜けたいけど方向が分かんねぇ!後変なトリッキーな奴に目をつけられてる!』
一善「(莉茉さんとはるかちゃんは右側…」
一善は、城壁の右側を見る。
一善「(あの黒くなっているところが森…確かにマヂカラが反応している…そしてその隣の建物からは7色の煙が立っている…あそこに莉茉さんが…!)」
『幸二 : 俺は左側だ!さっき言った剣使いとまだやってる!こっちは地響きが凄い!』
『美波 : あ、それ多分下の私。ごめん』
『幸二 : 南野?今交戦中か?』
『美波 : 天井に張り付いてる蛇みたいな怪物と戦ってキャーーーー!!(ドゴォン!)』
一善「美波ちゃん!!!!」
『美波 : ハァ…危なかった!』
『莉茉 : 私は多分あいつに勝てない…他の道を探るかも!』
『幸二 : だが会議でみたGoople Mapによると壁の南北を通る道は恐らく5つだけだ。その4つに今俺たちがいる』
『はるか : ハァ…こいつマジでうざいわ!黄のエレメント!獅子拳ィ!!(ドゴォン!)』
一善「(どうする…時間が無い…このままでは突破できてもゼクシーザ起動に間に合うか分からない…少しでも勝率を上げるために考えるんだ…!)」
麗美「くっ…!」ドゴォン! ドゴォン!
一善「(なら…!)はるかちゃん!莉茉さん!お2人のルートの攻略をお互いに入れ替えて貰えますか?」
『幸二 : ??なぜだ?一善?』
一善「恐らく、莉茉さんの前にいる敵が体術使いなら近接型。はるかちゃんの方がやり合える。莉茉さんの戦闘スタイルなら開かれた場所より障害物の多い場所の方が小回りが効かせられていいと思う。今もしも難しい展開なら、その方がいいかも!」
『莉茉 : なるほど…!』
『はるか : その方がいいわ!ここなんか狭い!』
『幸二 : 確かに、的確ではあるが、場所が特定出来るのか?お互いの』
『莉茉 : 私は多分大丈夫!戻って回るだけだから!』
『はるか : 行きたいけど、私は今どこにいるかもわからん!暗すぎて!』
一善「森の中なら、木に登れたりする?上から見て、近くに七色玉の煙が見える塔があるから、そっちに向かって進める?」
『はるか : わかった!少しやってみる!』
『莉茉 : 私は森に行ってみる!』
一善「それと、美波ちゃんと幸二は合流出来る?2人のいる場所は上下だ!2対2の場合、幸二がいる分こちらは有利に動けるかもしれない!」
『美波 : 確かに1人より2人の方が…』
『幸二 : この下か』
『美波 : じゃあちょっといくね…紫のエレメント…!』
『幸二 : お、ちょ、ちょっとまt...』
ドゴォォォォン!!!!!
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《死のリング》
莉茉「(私は戻って、森ルートへ行く…!)」
莉茉は、来た道を引き返し、幻夢の森へ急ぐ。
《幻夢の森》
はるかは、HATOに背を向けて木を登る。
HATO「ホッ。逃げようってことですか?私から逃げられるとでも?」
はるか「ちょっと黙れ!」
はるかは、木を登り、木の頂上から辺りを見回す。
はるか「うひょー、でっけえ壁!そしてー?」
はるかは、七色の煙を探す。
ピコーン!
はるか「あ、あった。割とすぐじゃん」
HATO「アタックコマンド、追撃の翼!」バサッ!
はるか「守護ォ!!」キィン!
HATO「…!」
はるか「待ってろ体術使いィ!!!!!」
はるかは、木を飛び渡って死のリングの塔へ向かう!
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《カジノの間》
シュウウウッッ…
SAME「(下から紫のオーラが…?何だ…?)」
幸二「…!」
美波「いてててて…あ?幸二くん?」
幸二「派手にやりすぎだわ!」
美波、幸二と合流。
SAME「(なんだ…?)」
HEBI「ハァ…あら、あんた」
SAME「お前!」
HEBI「あら、人間一人も仕留められていないのね。かわいい♥」
SAME「見るからに、高確率でお前もそうだと思うが」
HEBI「私は遊んでたのよ。ま、いいわ。本気で可愛がってあ・げ・る♥」ドン!
SAME「お前たちが2人になろうと、勝率が倍になる訳では無い」ドン!
美波「幸二くん…助けてね…!」ドン!
幸二「大丈夫。こいつらは俺たちで倒そう!」ドン!
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★ロスト・フロンティア編 現在の戦況★
〇メインストリート(LF中央)
麗美 & 一善 vs 1000体のロボット
若干麗美ら優勢
〇カジノの間(LF城壁左側)
幸二 & 美波 vs SAME & HEBI
〇死のリングの塔(LF城壁右側)
莉茉 vs WANI
莉茉不利。引き返し、幻夢の森へ。
〇幻夢の森(LF城壁右側)
はるか vs HATO
はるか不利。死のリングの塔へ向かう
〇地下道
ジャスティン vs HACHI , KANI , USHI
〇謎の部屋
三太郎、百目鬼と遭遇。
〇LF近海
安西、犬飼らが潜水艦にて待機。
〇その他
榊、TORAは、奥へ
ゼクシーザは地下に眠る。起動まであと4時間。
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第188話 「束の間」
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《謎の部屋》
三太郎「あ!!!」
そこへ姿を現したのは、百目鬼に連れられた五百旗頭だった。
三太郎「なぎちん!!」
五百旗頭「三太郎くん…!」
三太郎「ん?目、赤いぞ?大丈夫か?」
五百旗頭「…うん」
三太郎「…なるほどね」
五百旗頭「…」
三太郎「お前か?泣かせたの」
百目鬼「だったら?」
三太郎「まぁ、ヘラヘラしてる場合じゃなくなるだろうな」
百目鬼「…ふっ」
パッ!
百目鬼が五百旗頭に触れると、五百旗頭は忽然と姿を消した。
三太郎「なぎちん!!!!」
百目鬼「彼女には出てってもらった…2人でお話をしたいからね…!」
三太郎「てめぇ!なぎちんをどうした!!」
百目鬼「安心しなよ。彼女は安全な所に飛ばした。俺の能力によって」
三太郎「…本当か?」
百目鬼「信じないなら、探しにいくといい…でもそれは、俺の質問に答えた後だ」
三太郎「質問?」
百目鬼「君はなぜ、魔法使いになったんだ?」
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《幻夢の森》
はるか「もう少しだ!あの塔まで!」
はるかは塔目掛けて進む!
HATO「どこへ行くんです?もう諦めたのですか?そっちは森の出口ではない…!」
はるか「黙ってろ!ついてくんなバカ鳥!」
HATO「…!」カチン!
はるか「もうすぐだ!」
HATO「(この娘、塔へ向かっているのか…塔には”奴”が居るはず。”あの脳筋”と出くわすのも面倒だ…これ以上の深追いにメリットはない…)」
HATOは、はるかを追うのをやめ、引き返す。
《幻夢の森入口》
莉茉「ここが森ね!」
莉茉は、暗い森を真っ直ぐ高速で進む。
莉茉「(どこかに化け物が居るはず…!気をつけないと!)」
ヒュン! ヒュン!
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第189話 「憧れ」
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《謎の部屋》
百目鬼「君はなぜ、魔法使いになったんだ?」
三太郎「…それをお前に言って何になる」
百目鬼「俺は出会った人間の度量を測る時、この質問をする、君自身の生きる指標はなんだ」
三太郎「答えになってねぇな。俺が答えたら何かメリットがあるのかって聞いてんだよ」
百目鬼「ない。でも…答えない事によるデメリットはあるかもね…!」
百目鬼は、三太郎の真横に大きな鉄骨を落とした。
ドォォォォン…!
三太郎「…!!」
百目鬼「俺も無駄な戦いはしたくない。それに俺はここの人間じゃない…用心棒として雇われているだけだからね。世界がどうとか、君たちがどうとか、ぶっちゃけどうだっていいんだよ。だからね」
三太郎「…?」
百目鬼「俺は君の敵ではないんだ。味方でもないけどね」
三太郎「…!!」
百目鬼「少しは答える気になってくれたかな」
三太郎「…俺は、スーパーヒーローになりたい」
百目鬼「スーパーヒーロー?」
三太郎「そうだ。俺は昔から…弱い人を助けるヒーローに憧れてて、大人になったら、たくさんの人を救うスーパーヒーローになりたいって思って、この歳になっても変わらずにそう思ってる」
百目鬼「ははっ。なるほど、なかなか面白いね君」
三太郎「満足か…?」
すると、百目鬼は一瞬で三太郎の面前に迫る。そして、目を見開き畳み掛ける。
百目鬼「じゃあ君はさ!なんでスーパーヒーローになりたいって思ったの?なんで?家族を殺された?この世界の秩序に恨みがあるのか?どんな悲劇があったのかな?どんな動機が君をそうたらしめるんだ!」
三太郎「…」
百目鬼「さぁ!」
三太郎「”憧れ”だけじゃ、だめなのか?」
百目鬼「…!!?!!」
三太郎「俺の仲間はさ、家族を失ったり、先祖からの使命を背負ったり、辛い過去や悲しい過去があったりして、それを乗り越えて、魔法使いやってんだ。俺はそんな仲間を尊敬している」
百目鬼「…」
三太郎「でも俺は、幸福なことにまだ何も失ってない。魔法使いになってそれって凄い奇跡なんじゃないかなって思う。当たり前って、当たり前じゃないからさ」
百目鬼「…」
三太郎「俺は昔から、すげぇかっこいいヒーローに憧れて、俺もそうなりたい、俺も誰かを守りたいって思ってたんだよ」
百目鬼「たったそれだけ…?」
三太郎「あぁ。でも、俺にとっては強い理由だよ。これが俺の信念だ」
三太郎は、真っ直ぐな視線で答えた。
百目鬼「…ははっ」
三太郎「なんだよ」
百目鬼「なるほどね…」
三太郎「?」
百目鬼「君は僕とは相容れない存在のようだ」
三太郎「…」
百目鬼「だが、そんな存在こそ、面白い…!」
百目鬼は、三太郎の肩に手を置いた。
三太郎「…!」
パッ!!
三太郎は、一瞬にして消え、部屋には百目鬼だけが残った。
百目鬼「ならば、守ってみせてくれ…君の信念とやらを、ね」
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第190話 「迫撃」
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《カジノの間》
パッ!
三太郎は、カジノの間に飛ばされた。
三太郎「あれ?俺さっきまで白い部屋に居たよな…?あの男はどこだ?」
すると、斬撃が三太郎を襲う!
幸二「三太郎!!!」
三太郎「!!!」 ヒュン!!
三太郎は、斬撃を避ける。
美波「三太郎くん!」
三太郎「幸二!美波ちゃん!」
幸二「お前!どっから来た!」
三太郎「わかんねぇけど!さっきなぎちんにあった!」
SAME「…(あの男の転送能力か?)」
スタッ
三太郎「お前らは人間じゃねぇな」
HEBI「あら、1人増えたわね」
SAME「依然、我々の勝率は高い水準である」
美波「じ、じゃあ私は、サポートということで…」
三太郎「おう!バッチリよろしくな!」ニカッ
美波「…!!///」ドキッ
幸二「まぁちょうど良かった…数的優位だしな…少し手ぇ貸せよ」ドン!
三太郎「ま、邪魔はすんなよ?」ドン!
美波「(男の子が2人…なんて心強いの!)」
SAME「ならば現実を教えてやろう…アタックコマンド!艦鮫(かんしゃく)!!」
何匹もの鮫状の波動が3人を襲う!!
HEBI「あら、獲物独り占めするつもりかしら〜?」
幸二と美波は、攻撃を左右に飛んでかわす!
幸二「!!」
美波「三太郎くん!」
三太郎はその場に佇んだ。
SAME「ふっ、1人はまともに食らったか」
三太郎「へへっ。効かないねぇ」
SAME「…!」
幸二「?」
三太郎「(これは、京都であの魔者を殴った時に思いついた、”守護”の応用…!)」
美波「全身に”守護”を纏わせてる…?」
三太郎「決まったぜ、全身守護術…名付けて”マイティガイ”!」ド ン !
幸二「!!」
HEBI「ふーん♥」
三太郎「今度はこっちの番だぜ…!」
ビュン!!
SAME「!!」
三太郎「黄のエレメント…!グロリアスレイ!」
ガォン!!!!
三太郎のパンチは、SAMEの溝落ちにヒットした!
SAME「ぐはっ…!」
幸二「(効いてる…!ここは畳み掛ける!)南野!」
美波「うん!紫のエレメント!トランポリンアーチ!」
美波は、周囲の壁全体に、トランポリンの様な膜を張った。
幸二「青のエレメント…!ブルーム・THE・ガトリング!!」バババババババ!!
幸二のエレメント弾は、散弾銃の様に飛び交い、美波の張った膜に当たっては、敵目掛けて何度も跳ね返る…!
HEBI「!!」
SAME「!!」
HEBI「(何よこれ…!避けても避けても何度も飛んでくる…!)」
SAME「くっ!」バンバンバンバンバン…!
HEBI「ぐはっ!」バンバンバンバンバン…!
三太郎「へっ。二人ともすげぇな!」
幸二「まさに地獄、これは死の銃弾の雨…!」
美波「(ちょっと厨二すぎるけど…これなら勝てるかも…!)」
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第191話 「おかわり」
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《カジノの間》
SAME「…なるほどな、少しはやるようだが」
HEBI「ちっ!アタックコマンド!不可思議蛇(ストレンジャー)!!」
HEBIが放ったオーラは、蛇のように地面を這って3人を襲う!
美波「紫のエレメント!ベノムファウンテン!」
美波は地面から3人を囲うようにエレメントで噴水のようなバリアを繰り出した。
パァン!!
HEBI「ちっ防がれた…!」
SAME「いつもの余裕はどこへいった。勝率が下がる」
HEBI「うるさいわ!アタックコマンド!突撃蛇(チャージャー)!!」
HEBIは拳にマヂカラを貯めて三太郎に殴り掛かる!
HEBI「砕け散れェ!!」
三太郎「黄のエレメント!ダイナマイトクラッシュ!!!!」
ガ チ ン !
HEBI「…ぐっ!!」
三太郎「ぬぉぉぉあああああ!」
ドカーーーン!!!
三太郎は、HEBIの拳を押し返し、HEBIは、壁にすっ飛ばされる。
HEBI「ハァ…」
SAME「(押し負けたか…!)」
美波「紫のエレメント!ワープトラップ!」
SAME「?!(しまった…!)」
SAMEは、美波の不意打ちによって下の階へ引きずられて落ちた。
SAME「くっ…!何故だ?体が重くて這い上がれない…!」
美波「(この技はエレメントを細分化して相手に吸着させる技…!攻撃力は無い代わりに拘束力はある…!)」
幸二「(まずはあの蛇女を…!)青のエレメント!コズミック・THE・ブレイブ!!!!」バシューーーーン!
HEBI「ぐはっ…!」
幸二「三太郎!重ねろ!」
三太郎「いくぜ!」
三太郎は唇を伸ばした。
美波「(”んー”ってやった!射程からはずれなきゃ!)」
三太郎「黄のエレメント…ジャスティス・THE・ハンド!!」
HEBI「ハァ…ディフェンスコマンド!復讐蛇(アベンジャー)!!」
HEBIの周りに、蛇のようなマヂカラが重なり攻撃から身を守る!
三太郎「なら…!ジャスティス・THE・ハンド おかわりぃ!!!」
バビューーーーーン!!!
HEBIは、壁を何枚も突き破って飛ばされた。
三太郎「やったか…?」
美波「…!」
幸二「…女にも容赦ないんだな」
三太郎「仲間を取られてるんだ。殺る気しかねぇよ」
幸二「そこは完全同意だ」
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第192話 「女王の目覚め」
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《カジノの間》
パラッ パラッ
HEBI「ハァ…アンタ達…私を怒らせたわね…汚らしい人間の分際で…!」
三太郎「…」
HEBI「アンタら、もうじき死ぬわよ?私を倒せても…マスターはアンタ達を確実に殺すわ…!友情?仲間?そんな”くだらないもの”の為に…マスターに嘲笑われて死ぬのよ…!おっかしい…!!アハハハハハ!!」
三太郎「…」ピキッ
幸二「…」ピキッ
美波「…そうやって笑ってれば?」
HEBI「アハハっ…は?」
三太郎「?」
幸二「南野?」
美波「笑われてる方が、人を笑うよりよっぽどマシ!」
HEBI「!!」
美波「私達はあなた達を許さないし、逃げる気もないし、死ぬ気もない」
HEBI「そうやって、夢ばっかり語っていればいいわ…醜い子供のまんま死んでいきなよ…!」
すると、美波は、壁にめり込んでいるHEBIに近づいていく。
幸二「?」
三太郎「美波ちゃん?」
HEBI「何よ…殺されに来たの?いいわ、アタックコマンド!目線蛇!!!」
しかし、HEBIからは技は繰り出されない。
HEBI「…何?これ、マヂカラが…!」
美波「さっきから悠長におしゃべりしすぎじゃない…?あなたはもう私の術に堕ちてる」
HEBI「…?!」
美波「紫のエレメント…ゴーストロック」
HEBI「は?!」
美波「10秒間、動きを封じた相手の魔法を一時的に全て奪う技。あなたの体の表面には、私が塗りたくったマヂカラのベールがあって、あなたの体からはマヂカラは漏れない」
HEBI「なっ!!?」
幸二「(そんな技が南野に…?)」
三太郎「(美波ちゃん…いつもとは別人みたいな気迫…!)」
HEBI「こんな術!!アタックコマンドォ!!」
美波「やめときなよ。最悪暴発してあなたごと吹っ飛んじゃうよ?」
HEBI「!!?!」
美波「私、戦うのとか好きじゃないし、怖いし、逃げたいけど、大事な人のためなら、命なんていらない」
HEBI「!!!」
美波「あなたが笑った”友情”に殺される気分はどう?」ゴゴゴゴゴゴ…!
美波の背中から、紫色の謎の女神のような化身が現れる。
三太郎「?!?!」
幸二「なんだ?!?!」
HEBI「…何よ?!人間風情が!!!気色悪いのよ!!!」グハッ
美波「最後の一言、それでいい?」キラッ
美波の化身は、槍の切っ先をHEBIに向ける。
HEBI「は?!」
美波「くたばれ、ブス」
HEBI「!!!!!!」
美波「紫のエレメント。シャドウクイーン」ブスッ!
化身の槍は、HEBIの心臓を貫いた。
幸二「…!」
三太郎「!!」
すると、HEBIの体は崩れ、一体の蛇がニョロニョロ現れた。蛇は崩れた岩壁に消えていった。
幸二「(マヂカラ反応が消えた)」
三太郎「美波ちゃん…大丈夫?」
美波「っっっはぁ!!怖かった!!でもとりあえず一体倒した!!2人ともありがとう!!」
幸二「…?お、おう笑」
三太郎「ま、み、美波ちゃん含めて...皆で倒したって感じだけど…」
幸二「(ここの女子は)」
三太郎「(怖い人しかいないのかな)」
美波覚醒、一体撃破──────!!!
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第193話 「白星と黒星」
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《メインストリート奥》
一善と麗美は、ロボットと戦闘中。
一善は、つのキングと共に空から様子を伺いながら地上のロボットを攻撃する。
一善「そういえば…ジャスティンさんって今どこに…?」
『幸二 : 皆、こっちはなんかヤバそうなやつ一体倒したぞ!』
『三太郎 : 俺と美波ちゃんも一緒だ!』
一善「よかった!ちなみに、ジャスティンさんって今どこに?」
『幸二 : ジャスティン聞こえてますか…?』
麗美「…?」
『三太郎 : ジャスさん!聞こえてたら返事してくれ!』
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《地下道》
ジャ「…皆…悪い…!」
『一同 : !!!』
『三太郎 : ジャスさん!!!』
『一善 : そっちの状況は?』
ジャ「…敵3人に…ハァ…やられそうだ…!」
『一同 : !!!!』
地下道には、血塗れになって、尻をつき項垂れるジャスティンの姿があった。
HACHI「もうこの男は虫の息…マスターの元へ連行するぞ」
KANI「いや、もう少しやれるっしょ?」
USHI「…」
ジャ「ハァ…ハァ…」
『幸二 : そこはどこですか!!今助けに…!』
ジャ「ハァ…恐らくゼクシーザに近い場所…壁の裏の地下だ…!でも大丈夫…!別のルートを探すんだ…!」
『三太郎 : 俺そっち行くわ!』
ジャ「来るな!!」グハッ!
KANIが、ジャスティンの顔面を蹴り飛ばす。
KANI「へへっ」
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《メインストリート奥》
一善「俺たちがロボットを片付けたら奥をめざします!ジャスティンさんは出来るだけ逃げてください!!」
シーン
一善「(途切れたか…?!)ジャスティ、、」
ドゴーーーーーーーン!!!!
その時、一善へ向かって何者かが攻撃を放った!一善は、空中から遠くの建物へ叩きつけられた!
麗美「一善くん!!!!!」
『美波 : !!!!』
『幸二 : どうした!!』
『三太郎 : 一善に何かあったのか?!』
麗美「一善君が攻撃された!正門から見て壁の左に落ちた!!」
『美波 : じゃあ私たちのいる方面!』
『幸二 : おい!一善!!!』
『三太郎 : 聞こえるか?!一善!!』
《廃工場 / 城壁左側》
ドゴーーーーーーン!
一善「…!!」
一善は、廃工場のような場所に落下した。
一善「守ってくれたのか…?つのキング?」
つのキング「ウ、ウォ…」
つのキングは、消えてしまった。
一善「ありがとう…(つのキングも消耗が激しい…後少し時間が経たないと召喚出来ない…!)」
そこへ、1人の男がやってくる…
一善「?!」
TORA「お前は善人か?悪人か?」
一善「お前は!!」
『幸二 : おい!一善!!!』
『三太郎 : 聞こえるか?!一善!!』
一善「俺は大丈夫…でも、目の前に敵が…!」
TORA「…」
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第194話 「目の前の敵」
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《廃工場》
『幸二 : 一善、今どこにいる?』
一善「廃工場っぽいところ…赤い煙があがってる」
美波らは、カジノの間から周囲をみる。
『美波 : ちょっと窓の外見てみる!』
『三太郎 : あ!あそこか』
一善「でも大丈夫…こいつは俺が引き止める…!」
TORA「お前も、半殺しにしてマスターに送り届けてやる...」
TORA vs 一善──────!
────
《幻夢の森》
莉茉は、森の出口を目指して走る…!
そこへ、羽の様な攻撃が莉茉を襲う。
莉茉「(敵襲…!)」
莉茉の前にHATOが姿を表す。
HATO「次から次へと。今日は賑やかですね」
莉茉「あんたがトリッキー野郎ね!」
HATO「私はHATO。以後お見知り置きを」
莉茉「…そのままじゃない」
HATO「ホッホ...」
HATO vs 莉茉──────!
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《幻夢の森→死のリングの塔》
はるかは、死のリングの塔を目指し移動中。そして、塔の目の前へ辿り着いた。
はるか「入口とかねぇのか?もしかして回り込まないと行けない感じか?」
・・・
はるか「ま、いいや、めんどくせぇし」ゴゴゴ…!
はるかは拳にマヂカラを溜める。
はるか「黄のエレメント!!初志貫徹!!!」バシュン!
はるかは、塔の壁を思いっきり破壊した!
その頃、WANIは、リングで寝ていた。
WANI「ぐごーーーー」zzz…
ドゴーーーーーーーン!!!
WANI「…?!」パチッ
はるかは、リングへ飛び出す。
はるか「なんだこれ!プロレスじゃん!」
WANI「ん?次の挑戦者?!」
WANI vs はるか──────!
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《カジノの間》
三太郎「俺たちはどうする?このまま進むか?」
幸二「お前はこのまま先へ進め。ジャスティンさんと合流出来たら連絡してくれ」
三太郎「おけ。お前は?」
幸二「俺は片付けないといけない仕事があるからな」
幸二は、穴の空いた床の下にいるSAMEを見つめる。
三太郎「任せた」
美波「もうすぐ効果切れちゃうから、あいつ動き出すかも...」
幸二「大丈夫だ。美波ちゃんは一善のサポートに回ってくれるか?」
美波「え、幸二くんは大丈夫なの?」
幸二「俺は自分より、一善を死なせたくない。だから、頼む」
美波「!!わかった!」
三太郎「お前も死ぬなよ」
幸二「あぁ」
三太郎「...」
三太郎と美波は走り出した。
三太郎「全員生きて帰るんだからな!やばかったらすぐ連絡しろよ!!」
幸二「わかってる」
美波「うん!」
三太郎は、前へ。美波は、一善の元へ。
幸二「さてと」
幸二は、下のフロア、こどものへやに飛び込む。
スタッ
SAME「…」
幸二「いつまでそうしてんだ?もう動けんだろ?ほら」
SAME「…!」ガラガラ…
SAME vs 幸二──────!
SOREMA -それ、魔!- 23へ続く。
第187話 「うるせえ」
第188話 「束の間」
第189話 「憧れ」
第190話 「迫撃」
第191話 「おかわり」
第192話 「女王の目覚め」
第193話 「白星と黒星」
第194話 「目の前の敵」