SOREMA -それ、魔!- 2

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SOREMA -それ、魔!- 2

「エレメント」

 

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第11話 「昨日の今日」

 

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《魔裁組第2支部

クリスマスの夜から一夜。

一善は、支部のベッドで目を覚ました。


一善「(全部、夢じゃないんだよな...現実、なんだよな...)」


コン  コン!!!

 

戸を叩く音が響く。


一善「!」

ガチャ

ジャ「一善!おはよう!」

一善「おはようございます」

ジャ「ちょっと早いけど、少し話せるかな」

一善「は、はい...」

 

2人は、支部のダイニングに向かった。

ジャ「はいお水」

一善「どうも」

ジャ「眠れた?」

一善「意外と」

ジャ「それはよかった」

一善「...」

ジャ「お母さんのことだけど、うちの優秀な研究班が死因を...あぁごめん。その、色々探ってるからさ、」

一善「もう、大丈夫です(本当は辛い...)」

ジャ「...そっか」

一善「...」


ジャ「昨日、何か変わったことは無かったか?」

一善「変わったことはありすぎました」

ジャ「そうじゃなくて笑 俺が君の家に行くまでの話さ。あの日、あの場所には凄まじいマヂカラのオーラが見えた」

一善「そういえば」

ジャ「?」


一善「なんか、魔法の本?をお母さんが拾いました」

ジャ「(魔導書のことだな)それ、今どこにある」

一善「多分、まだ家にあるかと」

ジャ「ちょっと、行ってみよう」

一善「え?」

ジャ「確認したいことがある」

 

《一善の自宅/事件現場》

一善「(綺麗になってる...死の痕跡がまるで無い)」

ジャ「警察とかに勘ぐられても迷惑だからね。少し直させてもらった」

一善「なるほど」


一善は自分の部屋にジャスティンを案内した。

一善「ここが、俺の部屋です」

ジャスティンは、本がズラっと並んだ本棚を見ながら言った。

ジャ「へぇ〜。本、好きなんだ」

一善「ええ、まぁ」

ジャ「で、例の本は?」

一善「その本は確かこの辺りに...」

一善は、本棚をなぞって、昨日拾った本を探した。


一善「...!?」

ジャ「...」

一善は、1冊分隙間が空いた場所を見ながら言った。

一善「ない、ない!」

 

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第12話 「授業開始」

 

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《一善の自宅/事件現場》

一善「ここにあった本が、なくなってる!」

ジャ「やはり」

一善「ここに入れたはずなんですが、なくなってます!」

ジャ「あの夜、既に無くなっていた?」

一善「すみません。気が動転していて、覚えてません」

ジャ「そうだよね。誰か中は読んだ?」

一善「いや、僕は読んでないです。お母さんも本は苦手なので、読んでないかと」

ジャ「なるほど…なら、誰かに持ち去られたか…?」

一善「持ち去られた?」


ジャ「お母さんを襲った犯人は、恐らく魔法に関連する”何者か”だ。だから、魔導書に反応して現れても不思議ではない。事件以降、この場所からはマヂカラ反応はほとんど報告されていない。だから、お母さんを襲った犯人が奪い去って行った、というのでほぼ確定だろう」

一善「なるほど」


ジャ「ちなみに、どんな本か覚えてるか?」

一善「なんちゃらかんちゃら...第四十九章、予知の書とかだったような」

ジャ「四十九章か(なるほど...ますます匂うぞ)」

一善「どうかしたんですか?」

ジャ「犯人は、最初から魔導書を奪うためにお母さんを襲ったのかもしれない」

一善「!」

ジャ「そうなると、犯人は余程知能の高い魔者か、魔導師の可能性がある」

一善「魔導師?」

ジャ「とりあえず、色々説明することがあるから、支部に戻ろう。話はそれからだな」

一善「...はい」

 

ーーーーー

 

《魔裁組第2支部

三太郎「おっはよー!!!一善!!ジャスさん!!」

一善「お、おはよう」

ジャ「おっはよー!!って、なんだよその呼び方」

三太郎「ジャスティスさんって長いから、ジャスさんでいいかなーって」

ジャ「ジャスティ”ン”な!!」


三太郎「てか、2人とも、朝早くからどこほっつき歩いてたの」

ジャ「朝イチの散歩だよ」

三太郎「いいなー!俺も行きたかったぜ!街のパトロール!くぅ〜かっくいぃ〜」


ジャ「では2人とも!今日から魔法使いになるために、俺が君たちのお世話係として、色々教えこんしじゃうよ〜!」


一善「(魔法使い…か)」

三太郎「俺は魔法使いにはならねぇ!」ドン!!

ジャ「はぁ〜?」

一善「?」


三太郎「俺は、スーパーヒーローになる男だ!」ドン!!


一同「・・・」

 

ジャ「まぁなんでもいいけど笑 とりあえず...」


ジャ「”授業開始だね”」ニヤ

 

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第13話 「ジャスティン先生の魔法講座①」

 

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《魔裁組第2支部

ジャスティンは教室のような部屋で、一善と三太郎に対して授業を始めた。


ジャ「じゃあ、まず、俺たち魔裁組について紹介しよう」

一善「お願いします」

ジャ「えー、魔裁組とは、魔法犯罪から人々を守る、魔法使いを中心とした、魔法に関するエキスパート集団です!」ドヤァ

三太郎「すげーーかっこいいー!!」

一善「(終始こんな感じで進むのか...?)」


ジャ「主な仕事は、魔者の被害から人々を守る、及びパトロール。そして、魔法の研究というところかな」

三太郎「なるほどぅ」

ジャ「基本的に、元々魔法が使える人だったり魔法によって身内を失ったような孤児達で構成されている」

一善「...」

ジャ「魔裁組には、実動班と、研究班があって、俺は実動班。魔者退治中心の仕事。研究班は、魔法の研究についての仕事をしている」

三太郎「はい!ジャス先生!」

ジャ「はい!なんですか!」

三太郎「研究班って何してるんだ?」

ジャ「そうだな。それを説明するにはまず、俺たち魔裁組の最終目標について触れないといけないね」

一善「最終目標?」


ジャ「俺たちの最終目標は、魔法をこの世から抹消すること」


一善「...!」

三太郎「ま、抹消って、せっかく使えるのに、無かったことにするのか?」


ジャ「そう。魔法を封印して、魔法の無い平和な世界を作る。それが俺たちの目標だ。魔法は、いい面もあるが、悪用されたり、人々に被害が出たりする、危険性を孕んだものだ。研究班は、魔法を封印するための研究や、俺たち実動班が魔者に打ち勝てるような対策を練ってくれたりしているんだよ」


三太郎「なんか、つまんねーの」

ジャ「三太郎。これは、遊びじゃない、現に一善は、魔法の恐ろしさを見たはずだ」

ジャスティンと三太郎は、一善に目をやる。


三太郎「...そっか、ごめん」

一善「別にいいよ」

ジャ「俺たち実動班は、全員魔法使いで構成されている。でも研究班は、全員が魔法使いって訳では無い。魔法が使えなくても、できる仕事はあるからね」

三太郎「ふーん」


ジャ「そして、俺たち第2支部の実働班は、なんと」

三太郎「なんと?」


ジャ「6人しかいませーん!!!」


三太郎・一善「えーーー!?!?」ドンガラガッシャーン!!

 

────


第14話 「ジャスティン先生の魔法講座②」

 

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《魔裁組第2支部/教室》

ジャ「実動班は、適正な人間があまり居なくてね、希望する人も少ないし。だから君たちで8人目なんだよ」

三太郎「すっくな!」

一善「それで足りてるんですか?」


ジャ「まぁ、そりゃ、多ければ多いに越したことはないんだが、魔裁組には第1支部もあってね。そっちにも何人かいるから、今のところそんな感じでやってるよ」


三太郎「じゃあさ!魔裁組にはさ、階級とかあるの?ほら、上忍!とか、柱!とか」

ジャ「ない。俺たちの中に、実力で分けられた階級はないんだ。だから、俺も君たちも、立場的には変わらないって訳」

三太郎「ぐぬぬぬ」

ジャ「でも、一つだけ、特別な称号がある」

三太郎「え!」キラキラキラキラ!

一善「...」ゴクリ


ジャ「それは、”魔法界人間国宝”」

三太郎「人・間・国・宝?!」


ジャ「そうだ」

三太郎「すっげーー!!!ねぇどうやったらなれるの?どうやってなるの?ねぇねぇ」

ジャ「っちょ、おちつけおちつけ!あれは今2人しかいない超超超超やばい称号なんだ。普通なれないし、目指すもんじゃない」

三太郎「えーーーー」

ジャ「特別な功績や、貢献が認められた場合のみ、魔法協会のお偉いさんから認定して貰えるんだ」

一善「魔法協会?」

ジャ「そう。魔裁組は、その魔法協会の内の1つの組織でしかないんだ。他にも、古くから魔法を取り扱ってる名家や一族なんかが、そこに加入している。いつか顔を合わせることもあるだろう」

三太郎「へぇー」


ジャ「そしてあとで、その2人しかいない人間国宝の1人を、君たちに紹介するから」


三太郎「マジか!!!やべえやつだ!!!なんかワクワクしてきた!!!」

一善「...!」


ジャ「ま、組織についての説明はこれくらいかな?またなんかあったら言うよ。そして、次は皆が1番気になっているであろう...」

三太郎「おー?」キラキラキラキラ!

一善「...!」ゴクリ


その時、教室の外を幸二が通りかかる。

幸二「(...?なんかやってるぞ?)」


ジャ「魔法について、レクチャーするよん!!」

 

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第15話 「ジャスティン先生の魔法講座③」

 

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《魔裁組第2支部/教室》

幸二「(暇だし、後ろの方から少し聞いておくか)」


ジャ「まず魔法について。魔法っていうのは、普通の人智じゃ考えられないような現象全般を指す。魔裁組で扱っている魔法は、2種類に分けられる」

三太郎「ふむふむ」

一善「...」


ジャ「まず、魔導書について話そう。魔導書っていうのは、正式名称”蒼魔導書五十一章”(あおまどうしょごじゅういっしょう)。江戸時代初期、謎の作家・奇摩権蔵(きまごんぞう)によって書かれたとされている、魔法について書かれた書物だ。全部で51冊あって、それらは東京を中心にばらまかれている」

三太郎「ふむふむ」


ジャ「この書物には、”マヂカラ”と呼ばれる魔力が込められており、書物を読むと、運が良ければその読んだ者にマヂカラが宿る。マヂカラが宿ると、その者はその書に因んだ魔法が操れるようになる。その者のことを”履術者”(りじゅつしゃ)と呼ぶ」

三太郎「なるほどー」

一善「ジャスティンさん。運が良ければ、というのは」

ジャ「運が悪ければ、そのマヂカラの強さに人間が耐えられず、最悪死に至る」

一善「...!」

ジャ「魔導書は第一章から第五十一章まで存在し、数字が大きくなる程、マヂカラが強い。特に第四十章以降は、どれも遜色なく強力なマヂカラが備わっており、ほとんどの人間はマヂカラに耐えられず息絶えてしまう」


一善「そうだったのか」

三太郎「俺がスカイツリーで見たカブトムシは?」

ジャ「あれは一善の魔法だ。蒼魔導書第三十七章 操蟲の書」

三太郎「へー!!!三十七って、なかなか強えじゃん!!!」


ジャ「そう。普通なら、マヂカラに呪われてその場で死んでしまうことが多い」

幸二「...?」

ジャ「だから、俺は一善を見込んで、仲間に引き入れたんだ」

一善「...はぁ」


三太郎「俺も!魔導書欲しい!」

ジャ「魔導書は、さっき言ったように、リスクがある。だから、魔法を使いたいと言う理由で手を出すのはオススメ出来ない」

三太郎「ちぇ」


ジャ「そして、魔導書は、全部で51冊だが、なんとこの51冊、同時に焼くと、魔法は消滅する」

三太郎「え!」

一善「...!」

 

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第16話 「ジャスティン先生の魔法講座④」

 

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《魔裁組第2支部/教室》

三太郎「マジか!おい、一善!お前の魔導書どこだ!」

ジャ「魔導書は、履術者が生きてる間は、その履術者の体の中に埋まっている」

一善「え、そうなんですか?」

三太郎「マジか!!!」


ジャ「一善、履術した時のことを思い出すんだ。知らない間に本が消えたと思ったろう。履術者になると、履術者の脳内に魔法の記憶がインプットされ、体内に宿る。そして履術者が死んだ場合、その履術者が長らく過ごした場所や、大切な記憶にまつわる場所に、再度現れると言われている」


三太郎「じゃあよ、魔導書を燃やしたりシュレッダーに掛けたらどうなるんだ?」

ジャ「普通の魔導書なら、またどっかに現れる。場所は基本的には関東を出ない程度に落ち着く」


一善「なんで東京ばっかりなんですか?」

ジャ「グッドクエスチョーン!!!」

一善「...」

ジャ「それは魔者について説明すると早いね。魔者っていうのは、マヂカラの呪いが具現化した怪物だ。一善も見たよね」

一善「はい」

三太郎「(どんな感じのやつだ?)」

ジャ「あれは確か、一輪車に取り付いたマヂカラで、あれは、近くの魔者や土地に取り憑いたマヂカラが”飛び散ってくっついた”ものだ。偶発的に魔者と化すが、その類のものはそんなに危なくない」


三太郎「マヂカラってのは、魔導書から生まれる以外にもあんのか?」

ジャ「あぁ。君みたいに、普通に生きてるだけでマヂカラが流れている人間もいるし」

三太郎「俺、マヂカラ流れてんの?」

ジャ「じゃないと魔法は見えないからな」

三太郎「なるほど。どおりでアイツら(お友達)、カブトムシ見えなかったわけだ」


ジャ「魔導書がばらまかれたのは江戸時代だ。東京という街は長らくマヂカラ…即ち、”魔法”と共に生きている街なんだよ」

一善「なるほど」


ジャ「本当に危ないのは、”魔導書本体に宿るマヂカラ”が化けた魔者だ。これらは人を襲うほどに強力だが、弱点もある」

 

幸二「(ん...?”魔導書本体に宿るマヂカラが化けた魔者”?なんのことだ?ジャスさん?何言ってるんだ?)」

 

一善「それが、東京に多いのと関係が?」

ジャ「察しが良くて助かるよ。そう。まず魔者は高いところ、高いものが苦手だ。だから、高いところには基本的に来ない。スカイツリー支部の入り口を拵えてるのも、そういう意味があるんだ」

一善「なるほど」

 

三太郎「なるほど、、って、全然話が読めないぞ?」


ジャ「高いもの。例えば山なんかも高いものだ。だから、魔者の力は、山を越えられないんだ。高いものには結界が張られているのかもしれない。ここはまだ解明されていないけどね。ま、基本的に、関東辺りにしか居ないのはそういうこった」


三太郎「じゃ海を渡って逃げられたら?」

ジャ「海も苦手だ。ついでに雨も苦手。奴らは本のバケモン的なとこあるからな。水気や塩気はNGだ」

三太郎「じゃあ、魔者には水をぶっかければ余裕だな!」

ジャ「それは強い魔者には意味が無いな。海に沈めたりする分には効果ありだが、基本的に魔法で防がれる。弱い魔者なら塩水をかけておけば問題ないから、あながち間違ってはないが」

三太郎「簡単にはいかねぇってこった!」


ジャ「そして、マヂカラを宿したもの同士は互いに惹かれ合う。魔導書や魔者はマヂカラを持った者の近くや、マヂカラの宿った場所に現れやすい」

三太郎「じゃあ、俺たちが魔導書集めれば完璧じゃね?」

ジャ「そうだね。実際第1支部には10を超える魔導書が厳重に保管されている。あ、保管庫に行ったり盗んだりしちゃダメだぞ?厳罰が下る」

三太郎「ニチャア」

ジャ「(絶対行く気じゃん!)」


一善「ちなみに、ジャスティンさんも履術者なんですか?」

ジャ「ノンノンノン!俺は魔法使いだが、履術者ではない!それはさっき言った、2つある魔法の内、もう1つの魔法が関係しているんだ、今からそれについて教えてあげよう!ついてきなさい!」


ジャスティンは立ち上がって、一善と三太郎の横をとおりすぎて、後ろへ歩いた。そこへ幸二が話しかける。


幸二「ジャスさん、嘘ついてますよね。本当のこと伝えなくていいんですか?」

ジャ「まだ早いと判断した。この判断が吉と出るか、凶と出るか...」

 

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第17話 「人間国宝・五百旗頭渚」

 

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《魔裁組第2支部/研究班ルーム》

三太郎「なんだここ?研究所?」


一善と三太郎が案内されたそこは、真っ白な空間で、何人もの人間たちが、白衣で薬剤を調剤したり、スクリーン上のデータを確認していたりしていた。


ジャ「ここは、研究班の研究室みたいな所さ。皆、魔法を扱うたくさんの研究をしている最中さ」

三太郎「へー!!なんかすっげー!!」

一善「(すごいな)」


すると、ジャスティンは、ビビットピンクのインナーカラー、オレンジのタートルネックに、白衣を着こなした、眠そうな女性を紹介した。


ジャ「そして!!!この人が、我らが研究班のリーダー!!!かつ、魔法界人間国宝の、五百旗頭渚(いおきべなぎさ)さんです!!通称なぎちん」


五百旗頭「ども」ボーーーーーッ

一善「油木一善です」

三太郎「俺、三太郎!この人が人間国宝?!なんかふっつーだな!」

一善「おい、失礼だろ!」

ジャ「よろしくねん」


・・・


五百旗頭「あ、神野くんその呼び方止めて」

一善・三太郎「時差!!!」


ジャ「まーまーまー。なぎちんはこう見えても凄いんだぜーまさに天才!なぎちんは魔法界に革新を起こした超超超超重要人物なんです!!」

三太郎「へぇー!!」

一善「具体的には何をされたんですか?」

ジャ「じゃ、なぎちんから直々に、もう1つの魔法、革新的技術”エレメント”について解説してもらおうじゃないか!!」

五百旗頭「...」

三太郎「えれめんと?」

ジャ「とりあえず、奥の方行こっか、なぎちん案内してー」


一行は、五百旗頭の案内で、更に奥の個室に向かった。

五百旗頭は、2人の男女を紹介した。


五百旗頭「これが助手の安西、そっちが犬飼」


安西 亜珠。優しそうな若い女性。五百旗頭の側近の助手。明るく気さく。お節介な性格。

安西「初めまして!安西亜珠です!大丈夫?寒くない?暑くない?」


犬飼博斗。若い男。黒髪パーマにヒゲ。五百旗頭の助手。男を毛嫌いしており名前を覚えようとしない。

犬飼「ムムムムム...」


一善「油木一善です」

三太郎「俺は三太郎!」


犬飼「おい柴犬!」


一善「?」

三太郎「は?」


犬飼「おい、柴犬!!そしてブルドッグ!!」


一善「柴犬?」

三太郎「ブルドッグ?」

 

────


第18話 「エレメント」

 

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《魔裁組第1支部/研究班ルーム奥》

ジャ「犬飼はね、自分以外の男が嫌いだから、犬の名前で男を呼ぶんだ。ちなみに俺はダルメシアン

犬飼「おいダルメシアン!犬飼”さん”だろーが!お前より年上なんだぞ俺は!」

ジャ「でも俺実動班では最年長だし?」

犬飼「全く関係ねーわ!!!」


三太郎「え、ジャスさんで最年長?何歳なんすか?」

ジャ「俺?22」

三太郎「若!!!」

一善「そんなに若い業界なんですか?」

ジャ「人によるけど、人に宿ったマヂカラのピークは26歳前後と言われている。だから、若い人材は最前線で戦うのに適してるんだ」

三太郎「おれじゃん!」


ジャ「ちなみに、一善が柴犬で、三太郎がブルドッグwwwまじウケるwww」

一善「なんでもいいですけど、エレメントについて教えてください」

ジャ「お!興味津々でいいね!じゃあなぎちん、後よろしくー」

安西「あ!ちょ、神野くん、行っちゃうの?この子達どうするの?」

犬飼「ほっとけ!どーっせ、そこら辺ほっつき歩いて帰ってくんだろ」

三太郎「とりあえず!じゃあえれめんとってやつについて教えてくれ!」

 

・・・


五百旗頭「ブルドッグwwwウケるwww」

一同「時差!!!!」

 

ーーーーー


五百旗頭「エレメントは、私達が研究した、人工的なマヂカラ。集まった魔導書からマヂカラを抽出して、どんな人間にもマヂカラが流れるようにするための技術。安西、あれ持ってきて」


安西は、注射器のようなものをいくつか持ってきた。


三太郎「なんだ、これは?」

一善「注射?」

五百旗頭「これは、エレメント注射。これを打ち込むことによって、人間の中にマヂカラが宿る。そして魔導書が無くても魔法が使えるようになるの」

 

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第19話 「五色の力」

 

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《魔裁組第2支部/研究班ルーム奥》

三太郎「俺、ジャスさんからもうマヂカラ流れてるって、言ってたけど、それ必要なのか?」

五百旗頭「マヂカラが流れている”だけ”なら打った方がいい。佐藤君と言ったっけ。あなた、魔法、使える?」

三太郎「使えるぜ、みんなを元気にする魔法だ!フレー!!フレー!!みーーんーーなーー!!」


・・・


一善「ばか!やめろよ」

安西「(どうしよう...すべっちゃった...なんか言わないと、紛らわさないと...)」


犬飼「ヒャッ〜〜ハハハハ!!wwwおまwww面白いなwww気に入ったwww」

一善「え?」

安西「(?)」

三太郎「おもろいだろ!ギャーッハッハッハ!」


犬飼「はーwwwまぁいいや、ごめんなさい、続けてください、五百旗頭さん」


五百旗頭「(ぷぷぷwww)」


一同「時差!!!!」


五百旗頭「ま、マヂカラってのは、流れてるだけでは、何も魔法は使えない。見えたり感じたりするだけ。このエレメント注射を打てば、簡易的な魔法が使えるようになるわ」


三太郎「火を出せたり、雷打てたりするのか?」

五百旗頭「それは無理ね。エレメントは、マヂカラを具現化して放ったり纏ったりするもの。炎の”ような”波状攻撃や、雷の”ように”俊敏な一撃は打てるけど、実際に炎のように何かを燃やしたり、電気を生み出したりは出来ないわ」

三太郎「ちっ。なんだよ、パチモンってことかよ」

一善「三太郎!」


五百旗頭「パチモン...そう捉えても構わないわ。ただ、イメージ次第で、どんな応用もきくわ」

一善「ジャスティンさんは、氷の宝石のような技を出してました」

五百旗頭「彼は”白のエレメント”。マヂカラを空気中に長く滞在させることに長けたエレメントね」

三太郎「エレメントにも種類があるのか?」


五百旗頭は注射器のようなものを指して言った。

五百旗頭「これを見て。右から、”赤”、”青”、”緑”、”黄”、”紫”」のエレメント注射よ。この5色のエレメントが、基本となるエレメントなの」

一善「白は無いですね」

五百旗頭「それは後で説明するわ。さぁ、どれか好きなものを選びなさい?」

三太郎「え、これもしかして、1つくれるのか?」

五百旗頭「そうよ、早く。打つから上の服全部脱ぎなさい」

三太郎「ちょっとまてい!展開が早すぎるわ!」

一善「これ、何か違いがあるんですか?」


五百旗頭「説明するわ」

 

 

SOREMA -それ、魔!- 3 に続く。

 

第11話 「昨日の今日」

第12話 「授業開始」

第13話 「ジャスティン先生の魔法講座①」

第14話 「ジャスティン先生の魔法講座②」

第15話 「ジャスティン先生の魔法講座③」

第16話 「ジャスティン先生の魔法講座④」

第17話 「人間国宝・五百旗頭渚」

第18話 「エレメント」

第19話 「五色の力」

 

 

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